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サステナブルデザイン国際会議とは?
 

世界の生産と消費の規模が急速に拡大する中、地球規模の大きな自然環境の変化が起きていることが報告されている。私達の経済活動の拡大が私達の生活の物理的豊かさや利便性を高める一方で、私達を含む生物の存在環境条件を悪化させる原因となっていることも指摘されている。1990年代以降、世界各国でこれに対して様々な対応策が講じられ、日本でもこの10年間、ものづくりにおける環境効率の向上を図るため、技術者を中心に産官学をあげて熱心にエコデザインに取り組み、数多くの素晴らしい環境性能を持った製品を生み出してきた。

しかし、個々の製品は優れた成果をあげているにも関わらず、地球環境は依然として改善されないどころか悪化の一途をたどっている。環境と共生しながら今後何世代にもわたって続けてゆくことのできるサステナブルな社会を実現するには、生産に関する技術的課題を解決するだけでは不十分なのである。生産と消費は表裏一体であり、生産の質と規模を適正化すると同時に、消費をも適正規模に是正しつつその質を高める必要がある。消費は個人行為である以上に社会・経済的、文化的な活動であるため、技術革新を進めると同時に、『社会意識改革』を引き起こすことが不可欠で、それによってはじめてサステナブルな社会の実現に繋がるのである。

私達が日々の仕事としているデザインという行為は、機能・形を美しく整えることがその本質ではない。人と人、人と物との関係を考えてものやサービスを作る仕事であり、新しい価値観の提示を行う行為である。私達も自分達の得意とする分野から、積極的に関わろうとの思いから、2006年よりサステナブルデザイン国際会議を開催している。開催時、目標として掲げた20年後の未来であるが、本会議では、目標の達成に向かって加速度的に仕事を速める必要から、毎年目標の年を繰り下げてきている。このままゆけば現在地と目標とが2016年で合致する。2016年は、地球温暖化のチッピングポイントとも言われている。

2016年までに達成すべきサステナブルな社会における私達の暮らしは、一体どのようになっているのだろうか。その目標に接近する活動を報告し、確認し合うために本会議を開催しているのである。

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